【出雲国風土記】等等呂吉神社(等々呂吉社)|川の音と龍王神の伝承を残す古社|大原郡・雲南市大東町
雲南市大東町篠淵の笹谷地区に鎮座する、等等呂吉神社(とどろきじんじゃ)。『出雲国風土記』大原郡に名が見える「等々呂吉社」の現在の比定社とされています。主祭神は素盞鳴命。川の「とどろき」の音にちなみ龍王神も祀るという由緒が伝わります。石段の上の拝殿から、本殿、四社合殿、秋葉神社まで、現地で撮影した写真に沿って歩いてみます。
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『出雲国風土記』大原郡の「等々呂吉社」
『出雲国風土記』の大原郡条では、神祇官に属さない社を列挙する箇所に、次の社名が見えます。
赤秦社 等等呂吉社 矢代社 比和社
風土記が伝えるのは社名であり、ここに現在の祭神や社殿の位置、川の音の由来まで書かれているわけではありません。篠淵の笹谷にある現在の等等呂吉神社は、この「等々呂吉社」に比定されるとされています。古い記載では「等々呂吉社」、現在の神社の正式名称は「等等呂吉神社」と、表記が少し異なります。
御祭神と川の「とどろき」にまつわる由緒
島根県神社庁による主祭神は素盞鳴命(すさのおのみこと)。御神徳として縁結び・厄除けが案内され、例祭日は11月9日です。由緒には、川の「とどろき」の音から龍王神も祀ると記されています。龍王神については、境内に独立した社があるとまでは確認できません。
江戸時代の地誌『雲陽志』には、清田の「等等呂吉淵」と笹谷の「等等呂吉社」がそれぞれ記されています。水に関わる名が近隣に残る一方、後世の研究書には、社のすぐそばの滝音を社名の由来とする説明への異論もあります。社名の語源は確定したものとして扱わず、川音と龍王神に結びつけた伝承として受け止めたいところです。
写真で歩く拝殿・本殿と境内社
本殿と鳥居・石段
拝殿の奥に鎮座する本殿を左側から見ると、屋根や社殿を支える木組みがよく分かります。道路際からは石垣に沿って石段が上がり、鳥居をくぐると拝殿が正面に見えます。
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四社合殿と小祠
本殿に向かって左手には四社を祀る合殿があり、札には御崎神社・金刀比羅神社・玉守神社・鷺神社の名が並びます。そのさらに左には小祠も見えますが、写真から祭神や社名は確認できません。過去の資料にある「山神神社」と、この小祠が同じ社かどうかも不明です。
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荒神の祭祀と秋葉神社
本殿に向かって右手には荒神に関わる一角があり、樹木の下に石造物が集まります。横に立つ石の祠にも注連縄や紙垂が掛かっていますが、個々の石造物の名称は写真のみでは確定できません。さらに、別の写真では社号札に「秋葉神社」と読める小社を確認できます。
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篠淵・笹谷の地形と神社基本情報
社殿は道路より一段高い場所にあり、背後には木々に覆われた斜面が続きます。近くを流れる清田川と谷の地形は、川音にまつわる由緒を現地で思い起こす手がかりになります。ただし、現在の地形だけで古代の社地や社名の成立を証明することはできません。
| 神社名 | 等等呂吉神社(とどろきじんじゃ) |
|---|---|
| 所在地 | 島根県雲南市大東町篠淵215番地 |
| 主祭神 | 素盞鳴命 |
| 例祭日 | 11月9日(島根県神社庁掲載) |
| 電話番号 | 0854-43-9035(島根県神社庁掲載の連絡先) |
| 公式サイト | 島根県神社庁の神社詳細ページをご確認ください |
| 御朱印 | 授与状況は現地または公式情報をご確認ください |
| 駐車場 | 現地案内をご確認ください |
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まとめ
等等呂吉神社は、『出雲国風土記』大原郡の「等々呂吉社」に比定される笹谷の神社です。素盞鳴命と川音にちなむ龍王神の伝承に加え、四社合殿や秋葉神社など、境内には複数の祈りの場が残っています。風土記の短い社名を手がかりに現地を歩くと、この土地で続いてきた信仰の姿が少しずつ見えてきます。
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