【出雲国風土記】賣豆紀神社(賣豆貴社)|和歌の祖神・下照比賣命を祀る安産の古社|意宇郡・松江市雑賀町
出雲国風土記に名を残す古社。主祭神は下照比賣命(したてるひめのみこと)。
安産・病気平癒のご神徳で崇敬され、松江城下五社の一つとしても知られます。
江戸期の松江城下で特に崇敬された、城下を代表する神社群の呼称。 史料・時期により構成は揺れがありますが、中核として次の三社が広く挙げられます。
- 城山稲荷神社
- 白潟天満宮
- 賣豆紀(めづき)神社(当記事の神社)
※残る二社については時期・資料により異同があり、かつて城下にあった 「伊勢宮(のち賣豆紀神社へ合殿)」などを数える系統があります。
御祭神
| 主祭神 | 下照比賣命 |
|---|---|
| 配祀神 | 大山咋命/木花佐久夜比賣命 |
| 合祀神 | 天照大御神/豐受比賣命/倭媛命 |
御由緒(歴史)
当社は『出雲国風土記』に賣豆貴社として所載される古社。主祭神の下照比賣命は、古伝承では大国主命の御子で、和歌の祖神として崇められます。松江城下五社の一社で、安産・病気平癒の守護神として歴代松江藩主の内室にも篤く信仰されました。
社頭には「和歌の祖神碑」や、病気平癒・諸災祓除の霊験で知られる四頭の唐獅子が担う灯篭、樹齢約350年と伝わる御神木「たぶ」など、見どころが点在します。
現地写真ギャラリー
自分の干支の像の前に立ち、親子いぬをそっと撫でて 安産・子授け・無事成長をご祈念ください。
御祭神下照比賣命は子宝の守護神として信仰され、 その御霊力を表す「子宝いぬ」から御神徳をいただくと伝わります。 歴代松江藩主の内室も、懐妊の折に霊験を受け世継ぎを授かったと伝承されています。
病気平癒・諸災祓除の信仰を集める「唐獅子灯篭」。 四頭の唐獅子(狛犬)が灯篭を担ぐ稀少な意匠で、御祭神 下照比賣命の御霊力を表すと伝えられます。
祈願時は銀紙、成就時は金紙を貼って報謝する習わしがあり、 松江藩の時代には流行病の折に霊験あらたかと伝承されました。
病気平癒・諸災祓除の信仰対象。
広瀬往還と堀尾家お家騒動を伝える碑。売豆紀坂は、尼子時代から 広瀬―松江を結ぶ重要な出入り口でした。
松江城主・堀尾吉晴の孫三之助(のち忠晴)は、野々村河内守のもとに いたが、家督を巡る争いで危機に。乳母らが暴風の夜に三之助を救出し、 夜通し広瀬から松江へ走り、売豆紀坂で夜明けを迎えました。急報を受けた 重臣がここで三之助を無事に保護し、のちに堀尾家を継いで松江城主となった―― という伝承が残ります。
平成二十一年三月 雑賀まちづくり推進協議会・雑賀公民館
アクセス・地図
島根県松江市雑賀町1663。境内前に駐車スペースあり(契約区画等にご注意ください)。
お問い合わせ
| 所在地 | 島根県松江市雑賀町1663 |
|---|---|
| TEL | 0852-21-1716 |
| 公式サイト | -- |
| メール | -- |
| 御朱印 | 拝殿掲示あり(時期により変動・要確認) |
| 駐車場 | 神社前に駐車可の場所あり(状況により利用可否が変わる可能性) |

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