【出雲国風土記】大野津神社(大野津社・那牟社)|須佐之男命と雨乞神事の古社|秋鹿郡・松江市大野町
「出雲国風土記」に大野津社と記された、宍道湖北岸の港町を見守る古社。
八岐大蛇を退治した須佐之男命を祀り、蛇骨を湖上に奉じる雨乞神事で知られる「大野津神社」。
宍道湖を背に佇む拝殿。湖風が心地よく抜けていきます。
宍道湖の風とともに、湖畔の信仰の歴史を感じてみませんか?
御祭神
| 主 祭 神 | 須佐之男命(すさのおのみこと) |
|---|
御由緒(歴史)
大野津神社は、天平5年(733年)撰進の『出雲国風土記』に大野津社と記され、のちの『延喜式神名帳』にも登載された由緒ある古社です。
宍道湖北岸の要港・大野灘に面し、「津」の名のとおり古くから海陸交通の守護神として崇敬されてきました。
また、周辺一帯の稲作を守る農耕神・厄除の神としても信仰され、干ばつの折には蛇骨を湖上に奉斎する雨乞神事が盛大に行われました。
寛永12年(1635)には秋鹿郡吏・岸崎時照が蛇骨を拝して深く敬い、村人と力を合わせて社殿を再興したと伝えられています。
雨乞神事では、蛇骨を納めた籠を舟で宍道湖上の聖地へ運び、祝詞と雅楽ののち湖中へ沈め、神職や若者が水を掛け合って豊かな雨を祈りました。
現在は灌漑設備の整備により神事は行われていませんが、祭神の御神徳を敬い、今も年頭には厄災退散・交通安全の祈願祭が斎行されています。
- 祈年祭:3月21日
- 夏越祭:7月1日
- 例大祭:10月1日
- 新嘗祭:11月23日
現地写真ギャラリー
案内板によれば、大野津神社の御祭神は須佐之男命。延喜式内社として、この地方に人が住み始めたころから里人の崇敬を受けてきた名社であると記されています。
大野灘は古くから湖北の重要な港で、「津」の名はここから起こりました。当社は海陸交通の守護神として、また農耕の守護神・厄除安全の祈願所として厚く信仰されてきました。
かつて干天が続く年には、蛇骨を湖上に奉斎する雨乞祭が行われ、多くの人々が参拝したと伝えられています。藩主・松平直政公の社参や、昭和期に来日した研究者メーソン博士による調査など、その歴史は近代にも受け継がれました。
現在も、祭神の御神徳を敬い、年頭には厄災退散と交通安全を祈る祭りが行われています。
アクセス・駐車場
島根県松江市大野町243。一畑電鉄「津ノ森駅」近く、国道431号線からすぐ。
お問い合わせ
| 所在地 | 島根県松江市大野町243 |
|---|---|
| TEL | 0852-88-2845 |
| 駐車場 |
国道431号線を出雲方面から進むと、一畑電鉄津ノ森駅の手前を右に入ると神社が見えます。 かなり手前から神社が見えるので、場所は分かりやすいです。 車は津ノ森公民館の横に停めさせてもらい、参拝しました。 |
| 御朱印 | 有無は不明 |
| 公式 | -- |

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