【出雲国風土記】火守神社(火守社)|国譲りの場で料理を献じた櫛八玉命を祀る古社|神門郡・出雲市宇那手町
火守神社は、出雲市宇那手町に鎮座し、『出雲国風土記』には「火守社」と記されています。
主祭神・櫛八玉命は、国譲りの場で火を切り出し、盛大な料理でもてなしたと伝わる料理の祖神。
熊野神社・八幡宮・朝間神社・大歳神社などを合祀し、包丁塚や境内社が料理と信仰の歴史を今に伝えています。
御祭神
| 主 祭 神 | 櫛八玉命 |
|---|---|
| 配 祀 神 |
伊邪那岐命 事解男命 速玉男命 応神天皇 息長足姫命 武内宿禰命 木花咲耶姫命 大歳神 御歳神 若歳神 |
御由緒(歴史)
火守神社は創立年代は不詳ですが、『出雲国風土記』に式外社「火守社」として名が見える古社です。
主祭神の櫛八玉命は、国譲りが行われた多藝志之小浜(現・武志町 鹿島神社付近)で、膳夫として館を構え、土器を造り、火を切り出して豊かな料理を供したと伝わる神で、料理の祖神として敬われています。
もとは宇那手村右谷の火鑚瀧の淵近くに「火鑽社」として鎮座していたといわれ、明和二年(1765年)に現在の平林の地へ遷座しました。
村内には熊野神社・八幡宮・朝間神社・大歳神社なども祀られ、戦国期には古志氏から厚い崇敬を受けたと伝わります。
明治四年には「火切大明神」が郷社に昇格し、社名を風土記社名の「火守神社」と改め、産土神として仰がれるようになります。
さらに明治四十年、火守神社・八幡宮・朝間神社・大歳神社を熊野神社に合殿合祀し、主祭神・櫛八玉命を中心とした社となりました。現在の社殿は寛政七年(1795年)の建立で、最古の棟札は天正三年(1576年)に遡ります。
境内には秋葉社(迦具土命)・若宮(建御雷命・布津主命)・稲荷社(宇迦之御魂神)・御碕社・天満宮(菅原道真命)などの境内社や、料理にゆかりの「包丁塚」も祀られています。獅子舞(伊勢流十段)や神代神楽などの芸能も伝わり、地域の信仰と文化を今に伝えるお社です。
- 例祭:10月第2日曜日
- 祈年祭:4月1日
- 献穀祭:12月1日
現地写真ギャラリー
アクセス・駐車場
島根県出雲市宇那手町1314付近。出雲方面から県道26号を三刀屋方面へ進み、来原大橋から約1.8km先で右折後、さらに約1.3kmで左手奥。
お問い合わせ
| 所在地 | 島根県出雲市宇那手町1314 |
|---|---|
| TEL | 0853-48-1657 |
| HP | -- |
| -- | |
| 駐車場 | |
| 出雲方面から県道26号線を三刀屋方面に進み、来原大橋から1.8km先の市道を右折し、さらに1.3km進むと左手奥にあります。鳥居の左手に2~3台ほど駐車可能なスペースがあります。 | |
| 御朱印 | 有無は不明 |

0 件のコメント:
コメントを投稿