ちょっと寄り道...須佐の七不思議|須佐神社周辺の七つの伝承地めぐり|出雲国・島根県出雲市佐田町須佐

2021年2月22日月曜日

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ちょっと寄り道...須佐の七不思議|須佐神社周辺の七つの伝承地めぐり|出雲国・島根県出雲市佐田町須佐

出雲国風土記の古社・須佐神社の周辺には、「須佐の七不思議」と呼ばれる不思議な場所が点在しています。
境内の湧き水「塩ノ井」から、星の光を映すという「星滑」、天候を左右すると伝わる「雨壺」まで、神話の里ならではの伝承地を写真と共に巡ります。
須佐神社参拝の際に、少し足を伸ばして寄り道してみませんか?


須佐の七不思議 案内板
須佐の七不思議 案内板|須佐神社周辺の七つの伝承地を紹介する案内板

須佐神社境内に立つ「須佐の七不思議」の案内板

※本文の解説は案内板より引用・要約しています。

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須佐神社と主祭神

主 祭 神 須佐之男命(すさのおのみこと)
合 祀 神

「須佐の七不思議」は、出雲国風土記所載の古社・須佐神社とその周辺に伝わる不思議な伝承地を総称した呼び名です。
境内や近隣の川・山・田畑に残る自然物や岩、樹木などが、須佐之男命や稲田姫命にまつわる物語と結びついて語り継がれています。

「須佐の七不思議」とは

七不思議は、境内に湧き出る「塩ノ井」をはじめ、神馬伝説の「神馬」、夫婦円満の象徴とされた「相生の松」、隠岐と結びつく「影無し桜」、稲田姫命の出産譚にちなむ「落葉の槙」、豊凶を占う「星滑」、天候を左右すると伝わる「雨壺」の七か所。
いずれも社記や社伝、雲陽誌などに記録されており、現在も案内板や石碑が整備されているスポットが多く残っています。

塩ノ井(しおのい)

須佐神社の境内に湧き出る清水で、大社の稲佐の浜と地下でつながっているとも伝えられ、口に含むとうっすら塩味を感じるといわれます。
湧水に満ち引きがあるのは潮の干満によるもので、須佐之男命自ら潮を汲み、この地を清められたと社記に記されています。

神馬(しんめ)

常立の馬と言い、奉納された神馬はどんな毛色でもやがて白馬へ変わると伝えられています。
神の乗り物として吉凶や国の大事を予知したとされ、境内には像や案内板が整えられています。

相生の松(あいおいのまつ)

本殿裏にあった一本の松に、雄松と雌松の二本が一体となって生えていたと伝わります。
昭和の初めに枯れてしまい、現在は案内板のみが往時を伝えています。

影無し桜(かげなしざくら)

昔、隠岐の国に木の影がさして耕作できない土地があり、その原因が須佐大宮の境内の桜の影であると占われたといいます。
願い出て桜を伐ったことで耕作できるようになり、切り株から生じた桜は大木にならないまま現在に至ると伝えられています。

落葉の槙(おちばのまき)

稲田姫が誕生山で御子をお産みになった際、産具を柏の葉で包み松葉で綴って川に流されたところ、その包みが流れ着いた場所に繁茂した槙と伝えられています。
今も柏の葉の縁には、松葉で刺したような穴が残ると雲陽誌に記されています。

星滑(ほしなめら)

神社西方の中山頂上近くにある岩肌で、その中央あたりに星の光を映したように光る部分が見えるといわれます。
その輝きが大きい年は豊作、小さく光沢がない年は不作になると伝承されています。

雨壺(あまつぼ)

神社の西を流れる須佐川下流の田の畔にある大きな岩で、その穴をかきまわすと神の怒りに触れて風雨が起こり洪水になると恐れられてきました。
田を潤す水の恵みと、洪水の脅威を象徴する場所として、今もひっそりと残っています。

アクセス・地図

地図

須佐神社および「須佐の七不思議」各スポットの位置(島根県出雲市佐田町須佐周辺)

出雲市中心部から車で約40分。須佐神社の駐車場を拠点に、徒歩と車を組み合わせて巡ると効率的です。

お問い合わせ・基本情報

所在地島根県出雲市佐田町須佐(須佐神社および周辺一帯)
TEL参拝・七不思議については須佐神社社務所等でご確認ください。
駐車場須佐神社境内に参拝者用駐車場あり。七不思議巡りの拠点として利用可能です。
所要時間七不思議すべてを巡る場合、徒歩と車でおおよそ1~2時間が目安です。
備考田畑や私有地に近い場所もあるため、見学の際は通行の妨げにならないようご配慮ください。

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