ちょっと寄り道...出雲國神仏霊場『清水寺』(第十一番札所)|根本堂と三重塔を訪ねて|安来市清水町

2026年10月15日木曜日

ちょっと寄り道 安来市 寺院巡り 出雲國神仏霊場 清水寺 清水町

ちょっと寄り道...出雲國神仏霊場『清水寺』(第十一番札所)|根本堂と三重塔を訪ねて|安来市清水町

木立の中の石段を上がり、門をくぐって山の境内へ。安来市清水町の清水寺には、大きな根本堂と、石垣の上にそびえる三重塔が待っています。

今回は「ちょっと寄り道...」として、出雲國神仏霊場第十一番札所・瑞光山清水寺を訪ねます。厄ばらいの観音様への信仰とともに、境内に点在するお堂や石仏にも目を向けてみましょう。

安来市の清水寺の根本堂

目次

出雲國神仏霊場第十一番・清水寺

清水寺は、島根県安来市清水町528にある天台宗の寺院です。山号は瑞光山。本尊の十一面観世音菩薩は、厄ばらいの観音様として信仰を集めています。

出雲國神仏霊場では第十一番の札所。宍道湖・中海を囲む20社寺を巡る旅の一か所です。霊場全体の巡り方は、出雲國神仏霊場巡りのガイドもご覧ください。

清い水に由来する寺名と縁起

清水寺の公式案内と現地の縁起板によれば、用明天皇2年(587)、尊隆上人によって開かれたと伝えられています。

山頂に現れた瑞光にちなみ「瑞光山」、清く霊なる水にちなみ「清水寺」と名づけられたというのが寺名の由来です。開創にまつわるこうした話は、寺に受け継がれてきた縁起として味わいたいものです。

その後、幾度もの荒廃や火災を経て復興。境内の縁起案内には、戦国時代の戦火や、毛利家・松江藩主の庇護についても記されています。

境内の縁起案内。創建や復興にまつわる伝承が紹介されています。
安来市の清水寺の縁起案内

石段と大門、木立の参道

参道入口からは、木々に囲まれた石段が続きます。灯籠や石碑を見ながら上がると、大門が現れます。門の向こうにも道が延び、山の中へ少しずつ入っていくような景色です。

木立に囲まれた石段から、清水寺の参拝が始まります。
安来市の清水寺の参道入口の石段
石段の先に建つ大門。門の向こうへ参道が続きます。
安来市の清水寺の大門

大門を過ぎた参道では、幟の並ぶ石畳や、苔をまとった石像が目に入ります。根本堂だけを目指して急いでしまうには惜しい、足元にも見どころのある道です。

石畳と石段が続く参道を、境内へ向かって進みます。
安来市の清水寺の木立の参道
参道脇の岩の上に置かれた岩不動明王。表面を苔が覆っています。
安来市の清水寺の苔をまとった岩不動明王

途中に建つ開山堂は、公式案内によると、開山の尊隆上人と中興開山の盛縁上人をまつるお堂です。参道脇の水場や、やくばらい観音の石像にも、境内に続く祈りの風景が見られます。

開山尊隆上人と中興開山盛縁上人をまつる開山堂。堂前には永代供養の幟が並びます。
安来市の清水寺の開山堂
屋根の下には大きな石の水鉢が置かれています。
安来市の清水寺の参道脇の水場
台座に「慈母観音」と刻まれた石像。参道の祈りの風景です。
安来市の清水寺の慈母観音の石像

厄ばらいの観音様をまつる根本堂

境内の中心に建つのが、本堂である根本堂です。横に広がる屋根と、深い軒の陰が印象に残ります。

清水寺公式の根本堂案内によると、現在の建物は明徳4年(1393)の建立で、国の重要文化財に指定されています。本尊の十一面観世音菩薩は秘仏としてまつられています。

堂の前では、高い台座に立つ狛犬の姿にも目を留めたいところ。根本堂の左には、毘沙門天をまつる毘沙門堂もあります。

高い台座に立つ狛犬。石肌の表情にも時の積み重なりが見えます。
安来市の清水寺の境内の狛犬
根本堂の左に建つ毘沙門堂。木造のお堂が緑に包まれています。
安来市の清水寺の毘沙門堂

石垣の上に立つ三重塔

根本堂の先で目を引くのは、高い石垣の上に立つ三重塔です。下から仰ぐ姿と、近づいて見る初層の姿では、印象がずいぶん変わります。

三重塔は安政6年(1859)の建立。清水寺公式の三重塔案内でも紹介されている、県指定文化財の建物です。木組みの重なりや軒下の意匠は、写真でもじっくり見返したくなる部分です。

高い石垣の上に姿を見せる三重塔。段差を生かした境内の配置が分かります。
安来市の清水寺の石垣の上の三重塔
初層を正面から見た三重塔。軒下の組物を間近に見られます。
安来市の清水寺の三重塔の初層正面
三層の屋根が重なる三重塔を、足元から見上げます。
安来市の清水寺の三重塔を見上げる

塔の近くには百観音霊場お砂踏みの一角があり、現地案内板に巡り方が示されていました。体験を希望する場合は、現在の受付方法を現地で確かめてください。

幟に囲まれたお砂踏みの一角。三重塔の石垣が背後に見えます。
安来市の清水寺の百観音霊場お砂踏み
お砂踏みの巡り方を示す現地案内。参加方法は現在の現地案内でご確認ください。
安来市の清水寺の百観音霊場お砂踏みの案内板

境内のお堂と祈りの風景

護摩堂と石仏

「護摩堂」の扁額を掲げるお堂には、不動明王がまつられています。境内には大小の石仏が並ぶ場所もあり、大きな堂塔とは違った近さで祈りの姿に出会えます。

「護摩堂」の扁額を掲げるお堂。堂前には石灯籠が立っています。
安来市の清水寺の護摩堂
大小の石仏が寄り添う一角。足元には供え物が置かれています。
安来市の清水寺の境内の石仏

朱の鳥居をたどる稲荷社

斜面の石段には朱の鳥居が連なり、その先に朱塗りの社が建っています。清水寺の公式案内では、吒祇尼天をまつる稲荷社と紹介されています。森の緑に鳥居の朱が映える一角です。

山の斜面に並ぶ朱の鳥居。石段の先へ参道が続きます。
安来市の清水寺の稲荷社へ続く朱の鳥居
木立の中に建つ朱塗りの稲荷社。鳥居をたどった先の祈りの場です。
安来市の清水寺の稲荷社

手水舎と橋の先の弁天堂

手水舎の大きな水鉢を眺め、さらに境内を歩くと、小さな橋の先に弁天堂があります。こちらは宇賀弁財天をまつるお堂です。橋・水辺・幟・お堂が一つの景色となって目に入ります。

石の水鉢を覆う手水舎。背後の斜面にも境内の緑が広がります。
安来市の清水寺の手水舎
小さな橋を渡った先に建つ弁天堂。桃色の幟が堂前を彩ります。
安来市の清水寺の橋の先の弁天堂

山の斜面に広がる境内と無常橋

清水寺は、石段や石垣で高低差をつないだ山の境内です。無常橋や案内図も見ながら、足元を確かめてゆっくり歩きたいところです。

欄干に「無常橋」と刻まれた小さな橋。先には山道が続いています。
安来市の清水寺の無常橋
境内の建物と参道の位置関係を示す案内図です。
安来市の清水寺の境内案内図
清水寺の仁王門。大きな屋根の下に仁王像が安置されています。
安来市の清水寺の仁王門
仁王門に掲げられた「瑞光山」の扁額。清水寺の山号を伝えます。
安来市の清水寺の瑞光山の扁額

御朱印・拝観・アクセス

出雲國神仏霊場の御朱印は、清水寺公式サイトによると、本堂内で業務時間中に申し込めます。霊場の朱印料は500円と案内されています。

2026年10月15日確認の公式案内では、開山時間は8時30分~17時、最終入山は16時30分。本堂業務は9時~16時30分で、最終入堂は16時20分です。

三重塔・宝物館の内部拝観は予約制で、原則として一週間前までの申込みが必要です。冬季の予約停止や宝物館の特別拝観期間もあるため、予定を立てる際は公式拝観案内を確認してください。

駐車場がありますが、入口から境内には石段が続きます。歩きやすい靴での参拝がおすすめです。

まとめ|堂塔を結ぶ参道も楽しむ清水寺

厄ばらいの観音様をまつる根本堂、石垣の上の三重塔、朱の鳥居が続く稲荷社、橋の先の弁天堂。清水寺は、一つのお堂を拝むだけでなく、境内を歩く時間そのものも心に残るお寺です。

出雲國神仏霊場第十一番の巡拝では、堂塔を結ぶ道や、木立の中の石仏にも目を向けてみてはいかがでしょうか。

※記事内容には正確を期していますが、掲載情報に誤りや変更点がありましたら、お手数ですが 問い合わせフォーム からお知らせください。内容を確認のうえ、必要に応じて訂正いたします。

清水寺の基本情報

  • 寺院名:瑞光山 清水寺(ずいこうざん きよみずでら)
  • 宗派:天台宗
  • 本尊:十一面観世音菩薩
  • 札所:出雲國神仏霊場 第十一番
  • 所在地:〒692-0033 島根県安来市清水町528
  • 電話:0854-22-2151
  • 公式サイト:安来清水寺
  • 御朱印:本堂内で業務時間中に受付。最新の授与案内は公式サイトでご確認ください。
  • 駐車場:あり。入口・利用方法は現地案内に従ってください。

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