【出雲国風土記】阿太加夜神社|出雲鎮守の女神を祀る古社|意宇郡・松江市東出雲町

2026年2月27日金曜日

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【出雲国風土記】阿太加夜神社|出雲鎮守の女神を祀る古社|意宇郡・松江市東出雲町

出雲を「守る」とは、どういうことなのでしょうか。
国を譲った神の物語の背後で、土地そのものを守り続けた神は誰だったのか。
松江市東出雲町に鎮座する阿太加夜神社は、
出雲鎮守と称される女神を祀る社です。

出雲国風土記と意宇郡の構造

『出雲国風土記』意宇郡条には、

意宇郡 郡家正西廿一里一百廿歩

と記され、意宇郡が国府を抱える中枢郡であったことがわかります。
阿太加夜神社は、この国府圏の東方に位置し、郡構造の中で「守り」の役割を担う位置に鎮座しています。

主祭神という思想

主祭神は阿陀加夜奴志多岐喜比賣命
大国主命の御子神でありながら、単なる系譜上の存在ではありません。

「出雲鎮守」と伝えられるこの女神は、
土地・地域を守るという思想を体現する存在です。

国譲りのような大きな物語が「統治の転換」を描くのに対し、
阿太加夜の神は「土地を保ち続ける力」を象徴しているのです。

阿太加夜神社 松江市東出雲町 阿陀加夜奴志多岐喜比賣命 社頭

社頭 ― 地域の境界に立つ鎮守の入口

空間が語る鎮守の構造

随神門をくぐると、拝殿へと伸びる一直線の参道。
この構造は、外界から内界へと精神を整える軸線です。

阿太加夜神社 松江市東出雲町 阿陀加夜奴志多岐喜比賣命 随神門

随神門 ― 結界の象徴

阿太加夜神社 松江市東出雲町 阿陀加夜奴志多岐喜比賣命 拝殿

拝殿 ― 鎮守思想の中心空間

阿太加夜神社 松江市東出雲町 阿陀加夜奴志多岐喜比賣命 本殿

本殿 ― 女神の神格を宿す奥の院

ホーランエンヤという歴史的実践

十年に一度行われる船神事「ホーランエンヤ」は、
松江藩主松平直政公が五穀豊穣を祈願したことに始まります。

城山稲荷の御神霊を阿太加夜神社へ船渡御するという構造は、
政治権力が「土地の鎮守」に祈るという象徴的行為でした。

神社基本情報

神社名阿太加夜神社
所在地島根県松江市東出雲町出雲郷
電話番号公式情報をご確認ください
公式サイト松江市観光情報等をご参照ください
御朱印社務所にて(要確認)
駐車場あり


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初掲載日:2026-02-27
更新日:2026-02-27
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