【出雲国風土記】伊賀多氣神社(伊我多氣社)|五十猛命を祀る延喜式内社|仁多郡・奥出雲町横田

2021年3月16日火曜日

伊賀多氣神社 奥出雲町 五十猛命 出雲国風土記 出雲神話 仁多郡 素盞嗚命 大己貴命

【出雲国風土記】伊賀多氣神社(伊我多氣社)|五十猛命を祀る延喜式内社|仁多郡・奥出雲町横田

「出雲国風土記」に『伊我多氣社』として名を残す、延喜式内社。
島根県仁多郡奥出雲町横田に鎮座する「伊賀多氣神社」は、主祭神五十猛命をはじめ素盞鳴尊・大己貴命をお祀りする山里の古社です。
随神門を抜け、大欅や社日碑が見守る静かな境内で、古代から続く信仰の息吹に触れてみませんか。


拝殿
伊賀多氣神社 拝殿

石段を上がった先に建つ伊賀多氣神社の拝殿。

目次を開く

御祭神

主 祭 神 五十猛命
配 祀 神 素盞鳴尊 大己貴命

御由緒(歴史)

御由緒板
伊賀多氣神社 神社略記

境内に建つ伊賀多氣神社の略記板。

伊賀多氣神社は、垂仁天皇の御代に創建されたと伝わる延喜式内社で、出雲国風土記には神祇官社・延喜之制・小社として記載される古社です。御鎮座地は古代「横田庄」と称し、仙洞院の御料地であったといわれますが、戦国時代の兵火により社殿や社家が焼失し、古い資料の多くを失ったことが惜しまれています。

主祭神は素盞鳴尊の御子神・五十猛命で、相殿に素盞鳴尊・大己貴命をお祀りします。『日本書紀』などによれば、父神素盞鳴尊とともに朝鮮半島・新羅の曽尸茂梨に降り立ち、のちに本土へ帰る際に随従して大田の浦へ上陸し、多くの樹木の種を携えて日本各地に植林を広めたとされます。

当社の鎮座地・角村の地では、五十猛命が鳥髮山(通山)から一帯を見渡し、砂鉄採取のため山が崩され禿山となった様子を憂い、住民とともに植樹や治山治水に努められたと伝えられています。命は「杉や楠は舟材に、檜は宮殿に、槙は薪に用いよ」と教え、日本国中での造林をすすめられたことから、のちに朝廷より国土経営・林業の守護神として篤く崇敬を受けました。

社宝として木造随神立像二躯・木造獅子頭一頭(ともに県文化財)が伝わり、祈年祭:4月8日/例大祭:11月8日/新嘗祭:12月8日が主な年中祭事となっています。

拝殿内部
伊賀多氣神社 拝殿内部

拝殿内部の様子。

拝殿内部 扁額
伊賀多氣神社 拝殿内部 扁額

拝殿内部に掲げられた扁額。

本殿(右側)
伊賀多氣神社 本殿右

本殿を右側から望む。

本殿(左側)
伊賀多氣神社 本殿左

本殿を左側から。

恵比寿神社
伊賀多氣神社 恵比寿神社

事代主命を祀る恵比寿神社。

金刀比羅神社
伊賀多氣神社 金刀比羅神社

顕国玉神を祀る金刀比羅神社。

社日碑と御神木
伊賀多氣神社 社日碑と御神木

社日碑と並ぶ御神木。

塚神
伊賀多氣神社 塚神

境内に祀られる塚神。

大欅
伊賀多氣神社 大欅

大きな空洞が開いた印象的な欅。

拝殿 扁額
伊賀多氣神社 拝殿 扁額

拝殿正面の社号扁額。

手水舎
伊賀多氣神社 手水舎

参拝前に身を清める手水舎。

随神門
伊賀多氣神社 参道階段と随神門

石段の上に構える随神門。

鳥居
伊賀多氣神社 鳥居

県道沿いに立つ一の鳥居。

社号標
伊賀多氣神社 社号標

「伊賀多氣神社」と刻まれた社号標。

出雲国風土記登場地標柱
伊賀多氣神社 出雲国風土記登場地標柱

出雲国風土記に登場する地であることを示す標柱。

社頭
伊賀多氣神社 社頭

社頭から望む境内入口。

アクセス・駐車場

地図

島根県仁多郡奥出雲町横田1278。県道258号沿いの鳥居をくぐり参道を進みます。
参道沿いに数台停められそうなスペースがあり、右手に駐車場のような場所もあります。

お問い合わせ

所在地 島根県仁多郡奥出雲町横田1278
TEL 0854-52-0346
HP --
Email --
駐車場 県道258号の鳥居をくぐった参道沿いに数台停められそうです。
右手に駐車場のような場所があり、そちらに停めさせてもらい参拝しました。
御朱印 有無は不明

あわせて読みたい

この記事が役に立ったらシェアしていただけると嬉しいです。

X(旧Twitter)でシェア Facebookでシェア
取得中…