投稿

出雲国風土記 大原郡 『布須社(布須神社)』

イメージ
出雲国風土記 大原郡 『布須社(布須神社)』 雲南市加茂町に鎮座する布須神社は、出雲国風土記に布須社と記載された古社で、須佐之男命・稲田姫命・大山咋命・玉依姫命・別雷命を御祭神としてお祀りする神社で延野地区の氏神です。 拝 殿 拝殿の隋神 本 殿 御祭神 主 祭 神    須佐之男命・稲田姫命・大山咋命・玉依姫命・別雷命 御由緒 布須神社 【鎮座地】 雲南市加茂町延野二五一番地 【布須神社の御祭神】 〇須佐之男命 伊弉諾尊の子、天照大神の弟。       高天原から天下られ出雲国で八岐大蛇を退治された。  〇稲田姫命 「古事記」では櫛名田比売と表記する。 〇大山咋命 水源の山の霊。農業を願う古代農耕祭祀の反映であると言われている。  〇玉依姫命 山幸、海幸神話に登場する美しい海神の娘。 神徳は子宝、豊作、商売繁盛、災難除けなどである。  〇別雷命 父神 大山咋命。母神 玉依姫命。雨と治水の神様。 神徳は祈雨、産業守護、厄除け、開運などである。 【布須神社由緒】 須佐之男命を祀った神社で延野地区の氏神である。 一一世紀頃荘園制度(延野地区は古来『福田庄と称していた』)により一一世紀末以後京都の下賀茂神社に属し、御分霊を神社域内丘腹に「糺神社」を勧請し、弘化五年(一八四五)布須神社に合祀した。 明治維新の頃に「糺神社」と称し主客転倒たるを以て、地元民が社号布須神社復旧の請願をし、大正十一年三月四日付けの認可を得て社名が「布須神社」に復興し現在に至っている。 「加茂町誌」「古事記」「古文書」「出雲国風土記」等参考記 布須神社について 【布須神社伝承】 出雲国風土記に在神祇官の布須社。「延喜式」に布須神社とある神社で延野字布須谷にあると伝えている。 当社後方の山を御室山といい、麓に「フス池」があり、古来より神事以外にこの水を使わないとされており、現在も神社下駐車場脇にある。 須佐之男命が逗留の際、用いられた清水であったとも伝えられている。 須佐之男命が八岐大蛇を斬られた剣を洗われ、池の水が赤色に変わったと言われる池が神社東方約一キロの所にあり、「赤池」(別の名を...

出雲国風土記 大原郡 『赤秦社(赤秦神社)』

イメージ
出雲国風土記 大原郡 『赤秦社(赤秦神社)』 雲南市加茂町に鎮座する赤秦神社は、出雲国風土記に赤秦社と記載された古社で、猿田彦命を御祭神としてお祀りする神社です。 御神体は石ですが、なんとどんどん大きくなっている言われて、境内には先々代の御神体で『隠居さん』と言われる石があり、磐座・巨石好きの方にはおススメの神社です。 拝 殿 本 殿 本殿の前にある狛犬ならぬ狛猿...! 御祭神 主 祭 神    猿田彦命 御由緒 加茂町大字大竹六七六番地鎮座 (旧地名、屋〇村大竹) 出雲風土記所載 大原郡筆頭の国幣社 赤秦神社々記 御祭神 猿田彦命   雲陽誌(一七一七)に、『赤肌明神、風土記に載る赤秦社是なリ 永禄十年(一五六七)佐々木隆慶造立棟札あり 本社の側に左近右近と称える古樹あり 門客神といひて老木あり 祭禮九月九日是日神膳および清酒をたてまつる』とあるが 神職(社家)数次の交替により 宝暦八年(一七五八)以降の棟札があるのみで古記録等殆んどなく 鎮座勧請の年代詳かでない 境内末社 田守荒神社(保食神 素盞鳴尊 金比羅神) 例大祭  十月三十日 社宝   北島家領獅子頭 猿田彦面 鼓 外 伝 承 ご祭神猿田彦命は迹迹芸命が天降り給うとき、分かれ道にたって高千穂へ道案内された神で、 「日本書記」の一書には鼻が長く、目はほおづきのように輝いていたと。一般には天狗と結びつき道の守護神として、又道祖神とともに敬われ伊勢地方の開拓の神として、三重県鈴鹿山脈の入道ケ岳の裾の椿ケ丘にある椿大神社に祀られて いるが、猿田彦命を祀る神社は全国的に大変多く、大原郡内にも十四社に祀られ開拓の神、導きの神、交通安全の神として崇敬されている。 出雲風土記考、古老の伝えに、御神体は石体で年を経る毎に段々大きくなり、 ご本殿の玉殿に納まらなくなったご神体(高さ八○センチ 横巾五二センチ)は『若隠居さん』と呼んで玉殿の横に安置してある。 更に若隠居さん以前のご神体は本殿内に納まらず、境内社号標脇に置かれ、注連縄を張り『隠居さん』と呼んでいる。   上の庭に本殿、下の庭に拝殿が建っている。明治初期迄は本殿と拝殿(...

出雲国風土記 出雲郡 『久牟社(久武神社)』

イメージ
出雲国風土記 出雲郡 『久牟社(久武神社)』 出雲市斐川町に鎮座する久武神社は、出雲国風土記に久牟社と記載された古社で、素盞嗚命を御祭神としてお祀りする神社です。 本 殿 この日は例祭日だったようで扉が開いていました。 本殿の内部 拝 殿 久武神社と八幡宮の兼用の拝殿 幣 殿 御祭神 主 祭 神    素盞嗚命 御由緒 神社略記久武神社(氏神社)祭神 素盞嗚命 本殿 大社造り 由緒 出雲国風土記に久牟社とあり、延喜式内社であった。 現鎮座地は四度目の地といわれ、江戸時代中期に遷座されたお社である。 素盞嗚命が八俣大蛇退治の砌、稲田姫命をこの郷の稲城にかくまって退治におもむかわれた。そして退治後 この郷に帰られて稲田姫命にお会いになると、 命の功績を祝うかのように多くの 雲が立ち上がり、二神をとりまいた。歓喜された命は 「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに」と咏われたという。 このような由緒によってこの地は古代から出雲国出雲郡出雲郷といい、出雲の原郷にふさわしい御社名久牟社・久武社(雲社)が鎮座されている。 八幡宮 祭神 誉田別命 本殿 流れ造り 由緒 第一五代應神天皇の御神名ある。 命は国際的な視野をもち、積極的にその威を国の内外に示すとともに、外国の文物をとりいれて、我が国の文学 産業などの礎築かれた神として崇敬されている。 このお社は、室町時代末期に氏神として勧請されたもので、以降氏神社として崇敬されてきた。しかし明治三年政府の方針に従い、式内社であった久武神社と氏神社としたので、現在は産土神として鎮座されている。 境内社 祭神 三保社 事代主命・三穂津姫神 (福の神、農、漁業の神、他) 若宮社 足仲彦命 (一家の繁栄の神、他) 稲荷社 倉稲魂命 (農。工、商繁盛の神、他) 社日祠 天照皇大御神・大己貴神・埴安姫神・氏御大神・倉稲魂神・少彦名神(地域繁栄の神、他) 塞神祠 猿田彦神(交通安全の神、他) 木俣祠 木俣神(安産の神、婦人病の神、他) 塚神祠 荒魂・諸霊(家内安全の神、他) 社号標   参道階段 田園空間博物館標柱 八幡宮 本殿 ...